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(1F)丸木位里生誕120年展―位里の中小品と俊・スマの小品―/(2F・奥庭空間)坂爪厚生《メゾチント》+小倉輝正《陶と木のオブジェ》 2人展

基本情報

1F【丸木位里生誕120年展―位里の中小品と俊・スマの小品―】2021年1月26日(火)~1月31日(日)12:00~19:00(最終日~17:00)

’21丸木位里生誕120年展ー位里の中小品と俊・スマの小品- 表
’21丸木位里生誕120年展ー位里の中小品と俊・スマの小品- 裏

◆夜話市民講座Bコース

1月30日(土) 18:30~20:00 ギャラリー1F

「丸木位里の宇宙・再考」

講師:岡村幸宣(原爆の図丸木美術館 学芸員)

定員20名(FAX、メール、TEL等にて事前申込下さい)

参加費1,000円

丸木位里は、まず妻の丸木俊との共同制作「原爆の図」で知られる画家だろう。占領下/朝鮮戦争下の京都「総合原爆展」などで被爆の惨状を伝えた絵画の歴史的意義は極めて大きく、暴力の根源への眼差しは現在も重要な意味を持つ。

しかし近年は、戦前に「日本画」の前衛表現を拓いた仕事への注目も高まっている。2010年に京都国立近代美術館などで開催された「『日本画』の前衛」展が契機となり、2020年には「丸木位里の宇宙」展が富山県水墨美術館など3会場を巡回した。

水墨という流動的で浸潤性のある画材に、シュルレアリスムに通じる可能性を見出した位里は、戦後も創意工夫を重ね、自由奔放で壮大な絵画世界を追求し続けた。晩年には「絵はかくものではない。墨を流せばそれでいい」と境地を語った。手先の技巧でなく、対象の存在そのものを大胆につかむ表現の真価は、既存の物差しでは測れない。その深遠な宇宙は、これからも人類史的な時間軸の中で読み解かれていくはずだ。

        岡村 幸宣(おかむら・ゆきのり)原爆の図丸木美術館 学芸員・専務理事

1989年以来毎年開催していた二人展に、亡くなる2年前まで杖をついて在廊して下さった丸木夫婦。超大作「原爆の図」で国際的に知られるお二人ですが、位里さんは1930年代に日本画家として初めてシュールレアリズムの運動に参加する等、作家として多彩なお仕事をしてこられました。そのようなお二人の業績への再評価が近年高まりつつあることは、本当にうれしいことです。位里の作品を中心に妻俊、母スマの小品を共に展示いたします。

どうぞ御高覧下さいませ。

                             ギャラリーヒルゲート

丸木 位里 (まるきいり)

1901年、広島県の船宿兼農家に生まれる。’36年、川端龍子主宰の青龍社展に出品。

’38年、青龍社をはなれ、岩橋英遠、船田玉樹らと歴程美術協会の創立展に参加し、日本画の革新に取り組む。’39年、福沢一郎、麻生三郎、靉光らとシュールリアリズムの団体、美術文化協会を創立。’41年赤松俊子(丸木俊)と結婚。アトリエ村“池袋モンパルナス”に住む。’45年、広島に原爆が投下された数日後に家族の住む広島に入り、約1 ヶ月間救援に当たる。’46年、日本美術会に参加。’47年前衛美術協会を創立。’50年、日本美術会主催のアンデパンダン展に俊とともに「原爆の図」第1部を発表。同年中に第3部まで完成発表。以後、俊との共同制作による「原爆の図」他の大作を制作する一方、現代日本美術展、ニッポン展、日本国際美術展、日本アンデパンダン展(以上東京都美術館)、秀作美術展(日本橋・三越 第1回~15回)等の展覧会に次々に大作を出品し、「臥竜梅」(国立近代美術館蔵)他の独自のの作品を残した。94年、俊とともにノーベル平和賞の候補に。 ’95年死去。 享年94歳。 俊とともに朝日賞受賞。

丸木位里生誕120年展 3
丸木位里生誕120年展 2
丸木位里生誕120年展

2F・奥庭空間【坂爪厚生《メゾチント》+小倉輝正《陶と木のオブジェ》 2人展】2021年1月26日(火)~1月31日(日)12:00~19:00(最終日~17:00)

2人展 坂爪厚生+小倉輝正 最終稿 表
2人展 坂爪厚生+小倉輝正 最終稿 裏

二人展開催にあたって

小倉輝正さんは京大美術部の3年下の後輩で、部長の時大山崎の天王山山麓の美術部アトリエ建設とその運営に尽力してくれました。アトリエは、大先輩の福留氏に「聴竹居」(重文)から少し登ったところの斜面に建てていただいたもので、部員たちが暑い夏の日、やぶ蚊と闘いながら整地に汗をながし、そのアトリエで小倉さんとは「全関西大学美術連盟展」に向けて200号の大作の制作に励んだものでした。彼は住友生命保険会社を定年退職後、大山崎の「陶アトリエ 山崎」で作陶にはまり、数学科卒らしくトポロジカルにくねくね曲がった陶のパイプのオブジェを次々に制作し注目を集め、京都彫刻家協会にも加入し制作活動に励んでいるようです。

そんなわけで小倉さんとの二人展は面白い展覧会になるのではとギャラリーの人見さんにお願いして展覧会が出来ることになりました。

ご高覧いただければ幸いです。

                          坂爪厚生

坂爪厚生 略歴                

1941 群馬県生まれ 1965 京都大学工学部卒業 

1973 日本版画協会展 会友賞、 今日の作家‘73展(横浜市民ギャラリー) 

1974 版画グランプリ展 グランプリ 第2回ニューハンプシャー国際グラフィク展 受賞 

1977 アート、ナウ‘77(兵庫県立近代美術館)、第2回バルナ国際版画ビエンナーレ作品買上げ

1980 日本の版画1980(栃木県立美術館)

1982 京展京展賞(‘76 須田賞)

1988 1988年度文化庁作品買上げ

1995 京都の美術「昨日、きょう、明日」16-坂爪厚生・深見陶治展―(京都市美術館)

1997クラコフ国際版画トリエンナーレ作品買上げ

2007 Print Tokyo 2007 賞候補 (東京都美術館)

小倉輝正 略歴

1944 京都市生まれ  1968 京都大学理学部卒業

2005 住友生命保険定年退社、陶、木彫制作活動を始める

2011 国民文化祭・京都2011美術展彫刻部門入選

2012 長岡京展工芸の部 長岡京市長賞

2013.14 京展彫刻部門入選

2015 京都彫刻家協会会員となる

2015~19 京都野外彫刻展出品

2015.16 京都府庁旧本館彫刻展出品

2016.17 京都府庁本館野外彫刻展に選抜出展

2016.18.19 京都彫刻家協会展出品

2015(後期)2016(前期)2019(後期)京都府民ホールロビー選抜展示

坂爪厚生+小倉輝正2人展
坂爪厚生+小倉輝正2人展 2
坂爪厚生+小倉輝正2人展 3
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