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展覧会

開幕まで 残り28日 絵画

日下部 淑子 遺作展

基本情報

  • 会期
    2026年03月24日(火) 〜 2026年03月29日(日)
  • 会場
    1階
  • 時間
    12:00~19:00(最終日~17:00)

日下部淑子さんを偲んで  — 廣田 政生(独立美術協会会員)

日下部さんは、大学の大先輩です。そのようなご縁もあり親しく交友させていただきました。一番の思い出は、2014年に京都市美術館において独立会員の日下部、秋口、木村、廣田の画友4名で、大作を展覧する機会を得、ご一緒させたいただいたことです。日下部さんと私の展示は209号室の広い空間で、互いの作品群が向かい合い刺激共鳴し合う贅沢な時を持たせていただきました。また画廊などでお目にかかると、師である須田國太郎先生の思い出や、欧州へ取材旅行に行かれた時のお話しなどを聞かせていただいたことを懐かしく思い出され、特にイタリアで出会ったオリーブの巨木をモチーフに作品化したいと、目を輝かせて語っておられた姿が強く印象に残っています。
日下部さんは1954年に美大を卒業後、家庭に入られ、約30年のブランクを経て、1983年52歳の時に、第51回独立展に初出品・初入選をされました。その後は、独立展はもとより、女流画家協会展や個展、グループ展などを発表の場とし、それまでのブランクを感じさせない堰を切ったような勢いで旺盛な制作活動を展開されました。生前そのことを「上昇するロンド(輪舞)のような展開を続けているという実感」と語っておられました。画家デビューは遅くとも、長いブランクを経てもなおの初志貫徹はお見事、相当の強い意志がなければ叶わぬことです。自らの意志に正直に前に進むことができる強い女性だったと思います。日下部さんの作品には、全面を覆うほどの大きな花が、おおらかな力強いフォルムで宙を舞っています。フォルムも色彩も強いが決して華美に流されず、やさしくて上品、やわらかい質感はご本人そのままです。
独立出品者の中には、子育てを終えて、あるいは仕事の現役引退など個別の事情は異なるものの、晩年の人生の目標として独立展に挑戦している方が何人もおられる。日下部さんの生き様は、新たな挑戦を目指す人にとって大変な励みになるに違いない。
より多くの方に、作品を通じて、この画家のその人となりを知っていただきたいと思います。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。


このたびの遺作展は、地元京都の独立美術協会の皆様、ならびにヒルゲート様の多大なるご支援により、開催の運びとなりました。心より御礼申し上げます。
母・日下部淑子は、2024年12月17日、九十三歳にて永眠いたしました。
母にとりまして絵画活動は、子育てを終えた後――すなわち私の就職以降の、生きる糧でありました。芸術大学卒業後、長い空白期間を経ながらも、凡そ五十歳から八十五歳までの約三十五年間、制作活動を続けてまいりました。大作に挑み、独立美術協会および女流画家協会の会員としての活動、ならびに個展や絵画教室での活動を行い、絵画に囲まれながら天寿を全うすることができましたのも、ひとえに皆様のご理解と温かいご支援の賜物と、心より御礼申し上げます。
母の生涯のテーマでありました「花と生命」を主軸に展示させていただきます。テーマについて母と詳しく語り合ったことはございませんが、生命は巡る、あるいは受け継がれていく、そうした生命の力強さを、花の美しさに託して表現しようとしていたのではないかと推察しております。
実家の和室をアトリエとし、父がマネージャーのような役割を担い、二人三脚で制作を続けてまいりましたが、2018年に介護施設へ入居して以降は制作活動から遠ざかっておりました。このたび、約八年ぶりに母の絵を皆様にお披露目する機会を得ることができました。母の「絵に対する情熱」を、再び感じ取っていただけましたなら幸いです。           
                            日下部 隆

日下部 淑子  Yoshiko KUSAKABE

1931 神戸に生まれる
1954 京都市立美術大学西洋画科卒業
1983 第 51 回独立展に出品
1985 第 39 回女流画家協会展に出品
1989 ギャラリー三条にて個展(以降 ’92 ’94 ’98 ’03 ’05)
1990 日伯現代美術展出品
1991 第45回女流画家協会展東京新聞賞受賞(以降3回受賞)
1992 京都市展市長賞受賞
1993 京都市美術選抜展に招待出品
1996 ギャラリーαにて個展(以降 ’93 ’97 ’00)
    あかね画廊にて二人展
1998 あかね画廊にて個展(’00 ’02 ’04 ’06)
1999 ART IN SOHO 展(ニューヨーク)出品
2004 第 72 回独立展高畠賞受賞
2005 第 73 回独立展独立賞受賞
2006 第 74 回独立展会員推挙
2008 ギャラリーヒルゲートにて個展(’10 ’13)
2009 5 人の仕事展 尼信博物館別展
2010 6 人の仕事展 尼信博物館別展
2011 始弘画廊にて独立美術協会会員による6 人の仕事展(’10’13)
2011 独立美術協会・功労賞受賞
2012 独立美術協会80回記念展「輝け独立美術」日本橋三越
2024 年 逝去(享年 93 才)

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