勝山正則 没後1年追悼展

基本情報
- 会期
2025年08月12日(火) 〜 2025年08月17日(日) - 会場
1階 - 時間
12:00~19:00(最終日~17:00)
勝山 正則 Masanori Katsuyama
桜を描けば「白黒でも桜の色が見える」と見た者をうならせる。猫を描けば、陽だまりにいるような温かい気持ちを抱かせる。「濃淡の魔術師」と呼べばよいのでしょうか。木版画家、勝山正則さんが82歳で亡くなって1年となります。
力強さと繊細さ。静と動。それらが同居する勝山さんの作品を見る時、いつも驚きの気持ちに駆られます。国内外で個展を開き、数々の受賞歴などからわかるように、その作風は各方面から高い評価を受けていました。一方、欲のない性格のため、「知る人ぞ知る」存在でもありました。
晩年はがんとの闘いでしたが、創作への思いは最後まで薄れませんでした。私にとって最後の対面となった2024年4月10日も、毎年恒例の妻春枝さんとの二人展を楽しみにして、自宅ベッドの上で彫刻刀を離さず、版木を掘っていた姿を忘れることができません。
今回の追悼展は、故人を偲ぶとともに、勝山正則という木版画家がいたということを、あらためてかみしめる機会となればと思います。
(ユニオン・エー副社長、元毎日新聞京都支局長、今西拓人)
勝山 正則 (Masanori Katsuyama)
1942 京都市に生まれる
1957 独学で木版画をはじめる
1971 京都市の平安画廊で初の個展を開く(以後2008年まで)
その後、京都・東京・出石(兵庫)・青谷町(鳥取県)・名古屋・
長野・ 奈良・富山・静岡・滋賀・広島・大分など各地で個展を開く
1974 全関西国画会新人賞受賞
1987 毎日新聞社世界歴史都市会議に寄せて「京は甦るか」、に木版画挿絵連載
1988 日本版画会に出品、初入選。以後継続出品
1990 朝日新聞京都版「ワンダーランド」に木版画挿絵連載
1996・97 日本版画会選抜展出品
1997 プノンペン(カンボジア)で木版画の指導 個展を開催
棟方記念版画大賞展入賞
2001 関西版画会創立(主宰)
2002 キエフ(ロシア)で個展
2003 取県青谷町立あおや郷土館で「因州和紙木版画展」を開催
(主催:青谷町教育委員会・あおや郷土館)
日本版画会にて日本版画会賞受賞
2005 関西版画展にて因州和紙による版画展との交流、
後援:毎日新聞社大阪本社、協力:あおや郷土館
(関西版画展第1回よりカナダ版画協会とも交流)
スペイン・バルセロナのサン・アングレウ区役所のギャラリーで個展
ピカソが卒業したリョッチャ美術学校で木版画制作の講義・実習
2006 鳥取市あおや郷土館で「関西の作家による現代版画展」
(主催:鳥取市教育委員会・あおや郷土館、協力:関西版画会)
「全国版画選抜展」鳥取市青谷町・あおや和紙工房主催
2008 鳥取県・岩美町観光会館2階ギャラリー(浦富八景勝山正則木版画展、
主催:岩美町、観光(岩美町)協会)
東京・第49回日本版画会展にて萬華賞受賞(竜神洞・・・浦富八景より)
2009 「勝山正則展」(ギャラリーヒルゲート)
2010 ハワイ(アメリカ)で個展
「勝山正則・春枝展」(ギャラリーヒルゲート)(以後毎年開催)
2016 朝日新聞京都版文化面 俳句・短歌欄の挿絵担当(現在も連載中)
2018 関西版画会 解散
2019 京都・長岡天満宮 神楽殿「勝山正則・春枝 版画展」
2022 勝山正則・春枝 二人展(豊岡市立美術館-伊藤清永記念館-)
2024 7月30日 死去 享年82歳
8月13日~18日「勝山正則・春枝 二人展」(ギャラリーヒルゲート)
りんごを二つもらえば、一つは誰かに分けなくては気がすまない、勝山先生はそんな方でした。お亡くなりになった後、「代表作を集めた画集を作り、後世に遺さなくては」という声が湧き起ったのは自然な成りゆきだったのかもしれません。
モノクロの陰影が鋭く、また温かい、遺作の数々をどうぞ御高覧下さいませ。
ギャラリーヒルゲート
『勝山正則 木版画集』 会場で販売します!
A4 68ページ、90~100作品掲載予定 3,000円(税込)
クラウドファンディングにて多くの方からのご支援を頂き、作品集を制作することができました!ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
展覧会終了後のお求めは、ギャラリーヒルゲートまでメール・電話にてご注文ください。2階ギャラリーショップでも販売いたします。


