丸木位里没後30年・丸木俊没後25年展 賛助出品:丸木スマ・丸木ひさ子

基本情報
- 会期
2025年10月14日(火) 〜 2025年10月19日(日) - 会場
1階, 2階 - 時間
12:00~19:00(最終日~17:00)
戦後80年の今年、生涯をかけて反戦・反核を訴えてこられた丸木夫妻の存在は益々貴重なものに思えます。1989年の第1回展以来、お二人を中心とした展覧会は20回を越えますが、その作品は今も強い光を放ち、同時にお二人の激しくも温かい生涯とお人柄を偲ばせてくれます。
当画廊では、お二人の日本画家、洋画家としての中・小品を主に展示してきましたが、今回は、「原爆の図」のスケッチも特別に出品いただくことになりました。
貴重な作品の数々を、どうぞ御高覧下さいませ。
ギャラリーヒルゲート
丸木 位里 (まるき いり)
1901年、広島県の船宿兼農家に生まれる。
’36年、川端龍子主宰の青龍社展に出品。
’38年、青龍社をはなれ、岩橋英遠、船田玉樹らと歴程美術協会の創立展に参加し、日本画の革新に取り組む。’39年、福沢一郎、麻生三郎、靉光らとシュールリアリズムの団体、美術文化協会を創立。
’41年、赤松俊子(丸木俊)と結婚。アトリエ村“池袋モンパルナス”に住む。
’45年、広島に原爆が投下された数日後に家族の住む広島に入り、約1 ヶ月間救援に当たる。
’46年、日本美術会に参加。’47年前衛美術協会を創立。
’50年、日本美術会主催のアンデパンダン展に俊とともに「原爆の図」第1部を発表。同年中に第3部まで完成発表。
以後、俊との共同制作による「原爆の図」他の大作を制作する一方、現代日本美術展、ニッポン展、日本国際美術展、日本アンデパンダン展(以上東京都美術館)、秀作美術展(日本橋・三越 第1回~15回)等の展覧会に次々に大作を出品し、「臥竜梅」(国立近代美術館蔵)他の独自のの作品を残した。
’94年、俊とともにノーベル平和賞の候補に。
’95年死去。 享年94歳。 俊とともに朝日賞受賞。
丸木 俊(まるき とし)
1912年、北海道の寺に生まれる。
’29年、上京し女子美術専門学校(現、女子美大)に入学。洋画を学ぶ。小学校教員をへて’37年外交官の子供の家庭教師となりモスクワに滞在。
’38年、帰国後二科展に出品。
’40年、パラオ諸島ヤップ島に行く。
’41年、再びモスクワに滞在。帰国後位里と結婚。
’42年、美術文化協会会員。
’45年、被爆数日後の広島に行き、位里とともに約1 ヶ月救援に当たる。
’47年、第1回女流画家協会展。
’50年、位里との共同制作で「原爆の図」第1部~第3部を完成。
以後、位里との共同制作の大作を制作する一方『ひろしまのピカ』(絵本にっぽん賞)他の数々の絵本を制作。油彩、水彩の画家として国際的に活躍した。
’95年、位里とともにノーベル平和賞候補に。
’95年度朝日賞を没後の位里とともに受賞。
「解放され行く人間性」東京国立近代美術館蔵。
2000年死去。享年87歳。
丸木 スマ (まるき すま)
1875年、広島の農家の長女として生まれる。
’97年、船宿兼農家の長男、丸木金助と結婚。
1901年、長男・位里を出産。その後’14年までの間に二男、長女。三男を出産。
’19年、この頃から借金をして位里を支える。
’45年8月6日広島に原爆が投下される。スマと金助は家の中にいて一命をとりとめる、家は半壊。
’46年3月5日、夫、金助が死去。
’48年、この頃から位里夫妻が置いていった絵の具で本格的に絵を描き始める。
’51年、第5回女流作家協会展に出品、中央画材賞。新会員となる。第36回日本美術院展に初入選。
’53年、第4回秀作美術展に選抜される。第38回日本美術院展に入選。院友推挙。
’54年、第8回女流画家協会展、日本航空賞。大塔書店より画集出版。以後も女流美術展や個展に発表し、その作品は天真爛漫な自然賛歌として高く評価されたが、’56年、死去。享年81歳。
丸木ひさ子 (まるき ひさこ)
1956年、北海道雨竜郡秩父別町に生まれる。
絵画グループ「ぴいぷる」にてデッサンを勉強する。
1976年、伯母の丸木俊の元におさんどん兼絵の勉強のため住み込む。
その後、ヨーロッパを旅する。
二紀展に出品。
著書に「見たいかきたいひとり旅」(あかね書房)等、絵本に「てっちゃんのたんじょうび」「どんぶらこっこ すっこっこ」丸木俊絵「てっちゃんのゆきすべり」(福音館書店)、「おいもがいっぱい」久保田昭三作(遊行社)等、カットに「おいしいから野菜料理」(自然食通信社)がある。
丸木位里・丸木俊の展覧会等作品管理の仕事をする。
夜話市民講座
岡村 幸宣 (原爆の図丸木美術館学芸員)
「現在に生きる丸木夫妻」
10月18日(土) 18:00~19:30
ギャラリー1F 参加費1,000円(学生500円)
定員30名(要予約)
ご予約はメール又はお電話にて承っております。
ご来廊の際にスタッフへお申し出くださっても結構です。
皆様のご参加をお待ちしております。
mail : hillgatekyoto@gmail.com
tel : 0752313702

